【番組情報】3月5日 テレビ朝日「テレメンタリー」 殺処分ゼロの裏側で~イヌ・ネコ8万頭の命~

番組情報です。


※放送時間は、テレビ朝日では早朝04:30~05:00となっていますが、各局で違いがあるようです。詳しくは公式サイトでご確認ください。



テレビ朝日「テレメンタリー2017」サイトより。

http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/


2017年3月5日放送
「殺処分ゼロの裏側で~イヌ・ネコ8万頭の命~」

愛護センターからイヌを
引き取る動物愛護団体


イヌやネコを自治体の動物愛護センターなどで処分する殺処分。


6年前、広島県が全国ワーストになったことをきっかけに殺処分をゼロにしようと県内の2つのNPO法人が去年から全頭を引き出し、処分機の稼動を止めている。


全国では年間約8万頭が殺処分されているが、なぜ多くのイヌやネコが次々と命を奪われているのだろうか。


NPO団体活動に密着し、背景にある無責任な飼い主や業者の実態、そして人間とペットのあるべき形を問う。


ナレーター:小山茉美
制作:広島ホームテレビ


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韓国で最大規模の犬肉市場、屠畜施設が消える

以前お伝えした、韓国最大の「モラン犬肉市場」の閉鎖について、昨日から犬の屠畜・保管施設の撤去が始まったとのことです。


★過去記事参照


韓国最大の「モラン犬肉市場」が閉鎖へ 市と業者が合意



ハンギョレ新聞からです。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/26643.html


韓国で最大規模の犬肉市場、屠畜施設が消える

登録 : 2017.02.27 23:03修正 : 2017.02.27 23:51


年に約8万頭の食用犬が販売される牡丹犬肉市場 
牡丹市場の商人ら、今日から犬の屠畜・保管施設を撤去 
城南市、商人たちと協約を締結し5月までに業種転換を誘導

「嫌悪議論」を起こしてきた京畿道城南市の牡丹市場の家畜市場にいる犬の屠畜・保管施設。城南市と商人たちが協約を結び、27日午前から順次自主整備・撤去される/聯合ニュース

 韓国最大規模の「犬肉」取引市場である京畿道城南市(ソンナムシ)の牡丹(モラン)市場の一部の商人たちと城南市が27日、犬の保管・屠畜施設の撤去を開始した。「城南の牡丹市場=犬肉屠殺場」という等式が完全に崩れることになるのか注目される。


 牡丹家畜市場商人会のキム・ヨンブク会長は、この日午前10時30分から城南市中院区(チュウウォング)城南洞の牡丹市場の店舗前で、自主整備着手の説明会を行い、自ら犬の保管・屠畜施設を撤去する作業に入った。キム会長はこの日「生計の基盤を失うのではという恐怖が大きいが、7カ月間の協議期間で城南市とお互いに信じて頼れる同伴者の関係に発展することができた。新たな姿で生計の基盤を守っていくことができると信じている」と話した。彼はさらに、「22店舗のうち15店舗が自主整備に取りかかり、7店舗は参加しなかった」と付け加えた。


 この日から撤去を始める施設は、食用販売を目的に生きた犬を閉じ込めた鉄製のケージと業者の屠畜施設だ。60平方メートル規模の店舗の内外には犬の保管場が2~3カ所、屠畜施設が1カ所ずつ備えられている。今回の整備は昨年12月13日、城南市と商人たちが「嫌悪議論」を醸してきたこれらの施設をすべて撤去することを協約したことによる最初の後続措置だ。当時、商人会は販売目的で犬を閉じ込めたり屠殺することを中止し、犬の保管・屠畜施設すべてを自主撤去し、市は商人たちの業種転換、転業移転、環境整備ができるように行政的に支援することにした。


 今回の自主整備で「生きた食用犬」の販売は中止されるが、「犬肉」は引き続き販売される予定で、市は5月までに撤去と業種転換を誘導する計画だ。


 牡丹市場は、一日平均約220頭、年間8万頭の食用犬が取引される韓国で最大規模の犬肉市場だ。2001年には54カ所が営業していたが、2002年の韓日ワールドカップを契機に消費が停滞し、半分に減った。その後も犬の保管・屠畜施設、悪臭などで動物保護団体の反発を呼び、地域イメージにも良くない影響を及ぼした。畜産物衛生管理法と施行令には犬は家畜の範囲に含まれず、取り締まる根拠がなく、地方自治体としてもお手上げだった。商人たちは営業権と生存権の保障を要求して対立した。


 これに市は昨年7月22日、11の部署からなるいわゆる「犬肉問題解決のためのタスクフォース(TF)」を構成した。さらに、建築物の無断増築、道路占用違反など違法事項に対する集中取り締まりを行うとともに、公務員、商人で構成された協議会を作り10回あまりにわたって対話を通じた解決策を模索した。


城南/キム・キソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )


(対談)水族館でイルカを飼うということ 「イルカかわいい!」にとどまらない水族館との関わり方

こちらの記事の続きです。


(対談)水族館でイルカを飼うということ 日本のイルカ飼育は世界より何十年も遅れている




幻冬舎plusからです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170227-00007214-gentosha-ent


「イルカかわいい!」にとどまらない水族館との関わり方<(対談)水族館でイルカを飼うということ>

2/27(月) 10:15配信


Mami(Podcast「バイリンガルニュース」MC)
川端 裕人

 様々な問題を抱える日本の水族館。狭いプールで何頭ものイルカを飼育していたりショー重視だったりと、イルカをひとつの個体群として考えたときに持続可能な環境になっていないという事実があります。


 後編では、水族館へ行く側の私たちがイルカの環境を守るためにできることは何なのかということを、動物園関係者のバイブル『動物園にできること』著者で、捕鯨船での取材経験もある作家の川端裕人さんに、バイリンガルニュースMamiが話を聞きにいきました。
 ※前編「日本のイルカ飼育は世界より何十年も遅れている」はこちら
(構成 兵藤育子 撮影 渡邊有紀)


イルカの飼育を取り巻く現状

 Mami 日本の水族館でのイルカの死亡数について教えて下さい。

 川端 水族館で飼われているハンドウイルカは300頭弱ですが、1割ほどが毎年死んでいます。そのなかには新生児や、外部から連れてこられたばかりの個体も入っていますが、20数頭から30頭くらいです。これは、21世紀に入って、日本動物園水族館協会(JAZA)が同じ形で統計を取るようになってから一貫した傾向です。

 Mami その数は自然界の死亡率と比較して多いのでしょうか? 

 川端 野生の群れの死亡率ってなかなかわからないんですよ。運良く長期観察できた野生の群れの事例から、それほど変わらないという人もいます。それで、自然界と変わらないから、飼育は問題ないとか。


 でも、今の動物園水族館の考え方では、自然界との比較が大事というよりは、その個体群がサステナブル(持続可能)かというのがポイントです。自然界でも、生まれて育つ数よりも、死ぬ数が多ければ、その個体群はいずれ消えますよね。そうならないなら、どこかで帳尻があっているんです。でも、日本の水族館のイルカをひとつのポピュレーションと見たときに、明らかに持続可能じゃないので。

 Mami 繁殖はどのくらい成功しているものなんですか? 

 川端 一桁の年もあれば、20頭近くの年もある。2015年ですと、13の繁殖事例のうち、年末(12月31日)まで生きていたのは5頭です。8頭は年内に死んでいて、これには流産や死産も入っています。1年目はすごく死亡する割合が高くて、2年目以降はよくなるみたいですね。生まれてもなかなか育たないのが問題なんですが、ちょっと時間間隔を長く見てると改善の方向にはあるようです。飼育されている個体の中で、水族館生まれのものの割合は、10年前は20頭くらいしかいなかったのに、去年の数字では40頭くらいに増えているので。

 Mami このペースで繁殖がうまくいけば、将来的に外から連れてこなくてもよくなるのでしょうか? 

 川端 その可能性はあります。ただし、日本のプールが狭いという大問題があって、狭いだけならともかく、ホールディングプールがないと出産間もないお母さんや、出産後の母子を置いておける余裕がないんですよね。ショーを重視しているところだと、一定期間ショーを休止しなければいけなくなるので、営業的にも敬遠されてしまうんです。

 Mami 1頭あたりのスペースの規定はあるんですか? 

 川端 日本にはないです。

 Mami 狭いところにたくさん入れても、罰則もない? 

 川端 日常的な動作するのに適切なスペースを確保する、という程度の記述が動物愛護法や関連する環境省告示のなかにあるけれども、具体的にはありません。JAZA(日本動物園水族館協会)にも、そういうスタンダードはないようです。

 Mami 個体あたりのスペースの現状はどうなっているんですか? 

 川端 日本の水族館の大きさを比較した調査をたまたま見ていたら、一番多いプールのサイズは600~700トン級のようです。小学校のプールが300トンくらいなので、その倍くらいのサイズでイルカを飼っていることが多いです。

 Mami そこに何頭くらい飼っているのでしょう。

 川端 場所にもよるけれども、5頭以上入れているところもあります。たしかに狭いので、イルカをよりよい環境で飼育したいと思っているトレーナーさんは、葛藤があると思います。

 Mami 規定を設けない行政の問題なのか、自主的にどうにかしようとしない経営側の問題なのか、それともこのことを問題視しない一般人の問題なのか……。

 川端 いろんな問題が重なっていますよね。一般人ができることとしては、公が運営に関わっているところであれば、市議会にかけ合うのが一番手っ取り早い気がします。でも、水族館の大部分は、民営です。

 Mami ロビイングの観点からいうと、議会でとりあげられるためには、まず国民が問題意識を持っていないと難しいですよね。

 川端 議員にとっても、自分のキャリアにプラスになるという判断がないと。

 Mami 日本でも一般の認知がもっと必要ですね。


VRの進化は動物園存続の脅威になる?

 川端 動物園側からすると、単にかわいいというだけの見られ方は不本意なんです。水族館は民間企業が多いから、かわいいでもなんでも来館してくれればそれでいいのかもしれないけれど、動物園は公共のお金で運営しているところが多いので。

 Mami 『プラネットアース』というBBCのドキュメンタリーがありますけど、いろんなところにカメラを仕掛けて、野生動物の臨場感のある映像を見せてくれるんです。

 あれを見ていると、動物園の必要性が薄れてくる気がして。動物園にいる動物は、捕まえて連れてきた時点で野生ではないわけで、檻に入った状態しか見られませんよね。テクノロジーが発達して、さらにリアルな映像が可能になったら、わざわざ動物を捕まえて檻に入れるような原始的なことは、必要なくなるかもしれない。

 川端 その可能性はあると思います。動物園に行くと動物と目が合ったり、においがしたりして、五感で存在を認識できるというのはその通りかもしれないけれど、人間ってバーチャルリアリティで、わりと簡単に「実感」を得ることがあるんですよね。

 Mami 前にVRでクジラと深海で出会うゲームをやったことがあるのですが、クジラと目が合ったとき、偽物だとわかっているのに普通に感動してしまいました。現段階の技術でこれなら、本当に目の前で見ている感じを再現できるようになったら、動物にストレスを与えたり彼らの人生を台無しにしてまでリアルを体感しなくてもいいのかなって。

 川端 正しいかどうかはさておき、それでいいやと思う人はたくさん出てくるでしょう。自分もそれで満足しそうなくらい騙されやすいですし。“virtual”は日本語で「仮想」と訳されることが多いけれど、「実質的に同じ」という意味ですよね。

 Mami VRの中で体験した記憶って、あとで思い返したときに実際の行動の記憶とあまり変わらないんですよね。クジラと出会ったり、ゾンビと戦ったりしたことが、経験のひとつとして脳内に残る。経験という意味では、VRの技術が向上すればするほど、現実との差ってなくなっていくのかもしれない。

 川端 動物園の存在意義において、近い将来、VRはライバルになると思いますよ。生き物が目の前にいる実感を、VRは簡単に与えてくれますから。

 Mami 昔、動物園でガラス越しにトラを見たとき、こんなに近くで見られるんだ! と感動しました。VRだとガラスの代わりにスクリーン越しになり、トラに触れるわけではないけど、今だって実際触れられるわけではないですもんね。

 川端 極端な話、VRを見ながら、ごわごわした毛皮みたいなものを触ったら、本物だと思ってしまうかもしれない。ハコスコを開発した脳科学者の藤井直敬さんが、ジョークの実験で男性に女性の映像を見せながら、太ももに手を導くようなシチュエーションで大根を触らせたら、すごく興奮したそうです(笑)。

 Mami 人間の脳って、視覚と聴覚がジャックされるとすぐに騙されますよね。

 川端 VRの進化は、動物園の最後の砦を崩してしまうかもしれない。そうなったときの動物園の最終業務は、今いる動物たちを飼いきることでしょう。それでいいのかどうか、これから議論になるところだと思います。

 Mami 人類の歴史を見ると、動物に対するエンパシーがどんどん増えていると思います。

 年配の方々と話したり、昔の小説を読んでいると、犬猫を蹴っ飛ばした、なんて話がカジュアルに出てきたりしますよね。今だと考えられない。そこから現在までたった数十年での変化を考えても、野生の動物の自由を奪って人間の観賞用に檻に閉じ込めておく、というのが娯楽として残り続けるのは想像できなくて。動物園や水族館が将来的にどうなるかわからないけど、少なくとも議論することは大事だと思います。

水族館へ行く側の人ができること
 川端 水族館に関して、僕が若干希望を抱いているのは、イルカの医療や繁殖研究に関するシンポジウムが、1月に大分で行われたことです。自治体と大学、研究者が連携した取り組みは初めてのことで、繁殖をきちんとやっていこうという旗揚げなのかなと期待しています。2月には、京都大学が水族館と連携したイルカ関連の会議がありました。
http://www.wildlife-science.org/img/news/561/2017-02-24-v2.pdf

 Mami こういう社会問題の話で重要なのは、悪いことにフォーカスするばかりでなく、いい取り組みがあったらみんなで盛大に褒めることですよね。

 川端 今まで大学と一緒に何かをすることすらなかったし、水族館は秘密主義なところがあったのですが、お互いに共有しようとする流れが出てきています。

 Mami 水族館へ行く側も、「かわいい」以上の視点が必要ですね。

 川端 そうあってほしいです。身近な水族館でイルカの調子が悪くてもショーを優先しているようなところや、イルカが死にすぎているようなところがあったら、議論をするべきでしょう。

 Mami どういうふうにイルカを入れているのか、水族館に問い合わせてみるのもいいかもしれない。水族館側にも、こちらが関心を持っていることが伝わりますし。

 川端 水族館って、民営のところが多くて、なにはともあれ、顧客の動向には敏感です。イルカ飼育が嫌いな人たちって、もともとお客さんではないので、いくら批判しても響かないんですよね。だから、むしろ、今、水族館に行く人たちの方が影響力があるかもしれない。イルカショーを見た後で、イルカの飼育について心配しているとか、完璧なショーでなくていいからもっと余裕のあるスケジュールにしてくれた方が安心できるとか、アンケートカードに書いてくれればいいと思います。

 Mami 確かに、イルカに無理させてまで絶対にイルカショーを見たい! という人のほうが少ないはず。そういうふうに意識している人の声が、数件あるだけでも違う気がします。ひとりひとりが出来ることも実はたくさんありますよね。ありがとうございます。


■Mami(Podcast「バイリンガルニュース」MC)
1986年東京都生まれ。帰国子女ではなく、東京育ちのバイリンガル。2013年5月から、友人のMichaelと2人で英会話Podcast「バイリンガルニュース」を始める。世界中から2人がピックアップしたニュースを、ユニークなバイリンガル会話方式で無料配信しPodcast1位の大人気番組に!  いつも阿佐ヶ谷のMichael宅で収録しており、独特のゆるーい雰囲気が魅力(放送中に荷物が届いたり、くしゃみしたり)。各エピソードの文字起こしテキストアプリも評判! 

ウェブアスタで相談エッセイ「バイリンガルニュースMamiのお悩みシェア」を連載中。http://www.webasta.jp/serial/onayami-share/

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■川端 裕人
1964年、兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。普段は小説書き。生き物好きで、宇宙好きで、サイエンス好き。東京大学・教養学科卒業後、日本テレビに勤務して8年で退社。コロンビア大学ジャーナリズムスクールに籍を置いたりしつつ、文筆活動を本格化する。
デビュー小説『夏のロケット』(文春文庫)は元祖民間ロケット開発物語として、ノンフィクション『動物園にできること』(文春文庫)は動物園入門書として、今も読まれている。目下、1年の3分の1は、旅の空。主な作品に、少年たちの川をめぐる物語『川の名前』(ハヤカワ文庫JA)、アニメ化された『銀河のワールドカップ』(集英社文庫)、『声のお仕事』(文藝春秋)、『青い海の宇宙の港 春夏篇・秋冬篇』(早川書房)など。
メルマガ「川端裕人の秘密基地からハッシン!」(http://yakan-hiko.com/kawabata.html)



(対談)水族館でイルカを飼うということ 日本のイルカ飼育は世界より何十年も遅れている

幻冬舎plusからです。

http://www.gentosha.jp/articles/-/7213?utm_source=zasshi.news.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedlink


(対談)水族館でイルカを飼うということ

日本のイルカ飼育は世界より何十年も遅れている

2017.02.22


Mami/川端 裕人


マスメディアではあまり話題にのぼりませんが、いま日本の水族館は様々な問題を抱えています。


 イルカやシャチの飼育の是非から、そもそもの水族館の存在意義まで。水族館を取り巻く状況を理解し、傍観者になるのではなく私たち一人一人ができることを考えるため、動物園関係者のバイブル『
動物園にできること』著者で、捕鯨船での取材経験もある作家の川端裕人さんに、バイリンガルニュース Mamiが話を聞きにいきました。
(構成 兵藤育子 撮影 渡邊有紀)

  

動物園でゴリラは“備品扱い”だった!?

Mami 初歩的な質問ですが、まず動物園や水族館を取り巻く問題について教えていただけますでしょうか。


川端 動物園や水族館は野生の生き物を見せるところですが、私たち人間にはエキゾチックな動物を見たい欲望があるから、大昔からそういう場所があるわけです。
しかし単に見たい欲求だけで野生動物を連れてくるのではなく、しかるべき飼育をしようという考え方が出てきました。

 たとえばゴリラは大人になると扱いにくいので、赤ちゃんや子どもを連れてきていたんです。かつてアメリカの動物園では、小さい子だけを連れてくるために群れをすべて撃ち殺すようなことが、わりと普通に行われていたらしいんですが、さすがにそれはよろしくない。できるだけ動物に負担をかけないようにしなければいけない、という論調になったのが1970年代以降です。

 これは環境保護が注目される時期と一致していて、動物園が大きな役割を果たせるかもしれないという期待がありました。それは今も続いていて、少なくとも野生に負担をかけないというのが、動物園が守るべきお約束、みたいなかんじになっています。

 動物園で飼われている個体群を、生息地にいる野生のものとは別の群れに見立てて、そのなかで回していくことになっています。飼育下でうまくいけば、やがて野生に戻せるかもしれないと考える人も多くいました。そこまでいかなくても、ゴリラの魅力を知り、同時に、生息地での窮状を知る場になればよいというわけです。


Mami 日本の場合はどうなのでしょう。


川端 日本の多くの動物園はもともと自治体の管轄で、動物って備品扱いだったんです。ゴリラはとても高価な「備品」なわけですね。そうすると、不都合なのは、たとえば、ゴリラが群れ社会で繁殖しやすいことがわかっていても、1頭飼いで繁殖できないゴリラをよその動物園に預けることができなかったんです。

 でも、今やっとそれが変わってきて、繁殖のために所有権を移さずに動物を移動するブリーディングローンが当たり前になってきました。上野動物園ではいろんな動物園から来たゴリラが群れを作って、繁殖も始めています。とはいえ、欧米に比べてスタートが遅く、日本全体ではゴリラの数はもう取り返しがつかないところまで減っています。


Mami 動物園で繁殖させることによって、野生から連れてこなくてもよくなる、というのは大変重要ですよね。動物園の動物は、園内で一生を終えなければいけない。その犠牲を強いるぶん、クオリティ・オブ・ライフを確保する必要があるのではないでしょうか。


川端 まさにその通りで、QOLが確保されないと繁殖までいかないので、このふたつは重なる部分が多いんです。繁殖するというのは、きちんと飼育できている証だということで、繁殖に情熱を傾ける飼育員が多かったのですが、今は逆に繁殖が成功しすぎると制限がかかります。同じ親だけが子どもを作るのではなく、別の個体に繁殖してもらったほうが、遺伝的な多様性が残るので。でも、種によっては、赤ちゃんができると、お母さんは手間がかかって、常同行動や異常行動をとらなくなることもあるんですよ。


Mami 同じ場所を何度もグルグルと行き来したり、食べ物を吐き戻したりしてしまう行為ですよね。限られたスペースに何年も入れられて、することがなにもないうえに、狩りなどをしなくても自動で食べ物が出てきてしまう。行動が制限された日々が続くわけですから、当然ストレスが溜まりますよね。


川端 その種にとって自然な行動をできるだけ引き出そうとする動きが、90年代くらいから始まっています。ぼくが見てきた範囲では、まず飼育員による自発的な動きから始まっているんですが、今は広く動物園に受け入れられています。たとえばAZA(アメリカ動物園水族館協会)に入る条件として、環境エンリッチメント(environmental enrichment=動物福祉の立場から、飼育動物の幸福な暮らしを実現するための具体的な方策)を掲げていることや、専従の職員を雇っていることなどがあります。日本でも環境エンリッチメントという言葉を知っている人が増えてきました。


日本に社会活動家が少ないわけ

Mami 動物園は必要か否かという議論の際に必ず出てくるのが、子どもが動物を見る機会を作ることによって、動物や環境を大事にしなければいけない気持ちが芽生えるという意見ですよね。

でもたとえば毛が抜けて禿げちゃってる動物が、同じところを行ったり来たりしているのを見てもリスペクトは生まれにくいし、それ以前に動物は檻に入っているものというイメージがついてしまうリスクもあります。

川端 かわいそうなライオンやゾウという悲しいイメージが残ってしまうけれども、逆に近くで見られるからいいという人もいるから、動物園は今日も続いてきたわけです。その辺りの感受性は、人によってかなり違うと思います。でも、現場の飼育員で、それでいいと思っている人はまずいないのですね。


Mami 私も子どものときに行った動物園はあんなに楽しかったのに、今はもう昔のように素直に楽しめないんです。同じようなことを感じている人も結構いると思うのですが、欧米だとそれがデモやロビイングなどの社会活動につながって、動物園が現状のままでは運営できないところまで追い込まれたりしますよね。水族館も同じで、シャチのショーをやめざるを得なくなったりする。日本ではそういう活動が大々的にはなかなか行われていない気がします。


川端 やっぱり動物園・水族館の寛容派が多いからではないでしょうか。
例えばゴリラを今でも野生で連れてきていたりしたら、それは受け入れられないという人多いと思います。日本には市民活動のアドボケート(advocate=主唱者)というポジションがあまりないですよね。


Mami 今回のアメリカ大統領選挙以降、欧米社会は国民総社会活動家という感じになってきているように見えます。今はSNSがあるから、政治や社会に対していくらでも声をあげられるけど、日本の場合、社会活動家と普通の人というふうに、はっきり線引きがありますよね。自分ごと化されていないというか、自分たちで変えられるかもしれないという希望が薄い。


川端 英語で“make a difference”という言葉があるじゃないですか。サッカー選手がインタビューで言ったりすると、「違いを作ることができた」と直訳されがちなのですが、僕はそこに“a”がついているのが好きなんです。ちょっぴりの違いを誰でも生み出すことができる、という意味があの表現に込められていると思って。


Mami 日本人にやる気がないわけではなく、歴史的なことも関係していると思います。アメリカはイギリスへの反逆から生まれた国だし、フランスも国王と女王を処刑して市民が勝った歴史がある。そういう歴史を持つ国民は、自分たちが行動を起こせば変えられる自信が根づいているのではないでしょうか。


川端 おっしゃる通りだと思います。そうやって国を作った歴史が、教育のなかで語られているのは大事ですよね。変えられるという自信が、教育レベルでインストールされているわけですから。


水族館でイルカやシャチを飼うのは悪いこと?

川端 ゴリラの飼育について話しましたが、今動物園で悩ましいのはゾウです。あと、水族館のイルカですね。

 イルカについては、世界中でたくさん飼育されているのは、ハンドウイルカ(またはバンドウイルカ)です。日本では野生から簡単に供給できて、ある意味、経営上楽な環境だったので、飼育を向上させようとする流れになりにくかった背景があります。


 単純に飼育のレベルでいうと、アメリカでは、80年代以降は、野生から1頭も連れてこないで運営できているんです。それなのに、日本では、毎年、数十頭単位で野生から連れてきていました。日本の水族館って、魚類の飼育も展示も世界屈指のレベルなんですが、イルカについては完全に何十年も遅れています。


Mami 死んだらまた野生の新しいのを入れればいいや、ということですか?


川端 まさにその通り。そもそも日本人の感覚として、魚は食べるものだし、消費していいものというイメージがあります。それと似た感覚でイルカを飼っていたのかもしれません。


Mami こういう問題について考えるとき、なぜイルカをひいきするのか、じゃあ牛や豚はどうなるのか、みたいな疑問がよく出ますよね。個人的には苦しむ種が少なければ少ないほどいいと思う。全部の種を一気に守るのは現実的ではないので、そこで何の種を優先していくかは好みから入ってもいいと思っています。イルカが好きだから苦しむイルカを減らしたい、とか。ほかに苦しんでいる種がいるからイルカも苦しんでOK、ということではないですよね。


川端 しかも日本から見ていると、アニマルライツの人が言っていることと、アニマルウェルフェア(動物福祉)の人が言っていることは区別がつきにくい。


Mami 欧米だと全然違うのに。アニマルウェルフェアは、水族館や動物園の存在意義自体は認めた上で、そのなかで動物の幸福やQOLを確保しなくちゃいけないという考え方だけど、アニマルライツは水族館・動物園の存在意義をまず認めていません。北米では、シャチがとても問題になりますよね。あんなに大きい生き物をこんなに小さなタンクに押し込めるとは、というトーンでメディアにしょっちゅう取り上げられて、一般の認知も高い。そのため、今飼っている分はともかく、今後新しく追加することはありえない、という風潮ができあがっています。


川端 日本で、今、シャチがいるのは、鴨川シーワールドと、名古屋港水族館です。名古屋港の場合、シャチホコのイメージなのか、街のアイデンティティとしてシャチがいることが、とても大切なことのようですね。国外から連れてくるのが今は非常に難しくなってしまったので、一番新しいのは、鴨川シーワールドで繁殖したものを入れています。
(※1月27日のニュースによると、鴨川シーワールドから購入する方針を決めたそうです 
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017012790085444.html


 僕はMamiさんより寛容な立場で、水族館でイルカやシャチを飼って何が悪いんだろう、とも思います。シャチも北米では、90年代以降は野生から1頭も入れていなくて、人工授精に頼る方向ではあるものの、繁殖技術は確立しています。日本で飼育するならそこに追いつくべきなんですが、飼育頭数が少ないから長期的なビジョンは描きにくいです。かりに、飼育や繁殖で北米水準を実現できても、欧米では飼育自体が悪というふうに社会が変わりつつあります。シャチを飼い続けるだけで、国際的な非難を呼び込みかねないので、リスクマネジメントの観点としても、かなりの覚悟がいるんですよね。


Mami もともと飼うリスクのある動物で、さらに一般の意識としても飼うことにマイナスイメージがある場合、飼わないほうがいいというのは企業の選択としては自然ですよね。

川端 施設として明らかに飼えないのは論外ですが、そもそも種として飼ってはいけないのではないかというのが、北米での最近の論調です。そう考える顧客が増えたら、企業は違う選択をしなきゃならないでしょうね。


Mami シャチを飼っているなんて信じられない、という風潮が北米でできあがっているのは、社会活動家が何年も声を大にしてきた結果だと思います。


宮本亜門さんとビート 保護犬と出会い 悔いなき日々に

中日新聞からです。

http://www.chunichi.co.jp/article/living/pet/CK2017022502000244.html


宮本亜門さんとビート 保護犬と出会い 悔いなき日々に

2017年2月25日


写真

宮本亜門さんと愛犬ビートは、何をするにも息がぴったり。「いつもビートと“会話”していますから」=東京都内で


★ミックス(オス 推定7歳)

 国内外で活躍する演出家、宮本亜門さんは大の愛犬家。精力的に仕事をこなす一方、飼い犬「ビート」とすごす時間も大切にしている。


 「夜がどんなに遅くなっても、朝は日の出とともに起きて、ビートと散歩に出かけます。僕も年を重ねたおかげで、早起きになりましたから。散歩で日々移り変わる季節を感じる喜びは格別です」


 ビートは素朴な風貌と優しい性格が魅力。宮本さんの別荘がある沖縄の譲渡会で出会った保護犬だ。


 実は、ビートという名の犬は宮本さんにとって二匹目。先代ビートも沖縄で見つけた捨て犬だった。


 出会いは偶然。自身が監督を務めた映画「BEAT(ビート)」の撮影中、近くの林の中でかごに閉じ込められていた子犬を発見。映画の題名からビートと名付けて、東京に連れ帰った。

 「父も僕以上に犬好きで、一緒にかわいがってくれました。最期は父に抱かれて亡くなりました。十歳でした」


 悲しみに暮れたが、数年後、再び犬を飼おうと決心した。


 「世の中にはまだたくさんの保護犬がいる。特に沖縄には収容される犬が多いので、沖縄の動物愛護センターを何度か訪ねました。そして出会ったのが二代目ビートです」


 姿も雰囲気も先代によく似ている。沖縄の訓練所に入れてしっかりトレーニングしたおかげか、行儀もいい。


 「保護犬は、どこか心の痛みを知っているようで、優しい性格が多いと思います。特に初代は捨てられた心の傷のせいか、ひとりになるのをものすごく不安がりました。二代目はそこまでつらい経験はないと思いますが、寂しがり屋は同じ。しつけのため夜は一緒に寝ないように我慢していましたが、三年ほどして、もう一緒でいいやと。この子にはそのほうが良かったと思ってます」


 いつも宮本さんに対してけなげなビートだが、時にはきっちり自己主張することも。

 「朝から忙しくて散歩せず、ろくに声もかけず出かけたりして帰ると、部屋中にごみ箱のごみが散乱。こらっ!とビートを見ると、その目が笑っている。してやったりと。もう、怒れませんね」


 ビートは、宮本さんの友人の間でも人気もの。仕事で海外に行くときなど、ビートを預かってくれる家が四軒ほどあり、しかもみな保護犬を飼っているとか。


 「少しでも不幸な犬が減ればうれしいですね。二代目ビートも後悔しないように思い切りかわいがります。そしていつか別れの日がきても、生まれ変わったビートと再び出会えると信じています」


 先代ビートも天国で目を細めているに違いない。


 (文・宮晶子、写真・石井裕之)


 <みやもと・あもん> 1958年、東京都生まれ。ミュージカル、オペラ、歌舞伎などの演出を国内外で手掛ける。3月に東京、4月に大阪で上演予定の片岡愛之助さん主演ミュージカル「コメディ・トゥナイト!ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》」を演出。



~転載以上~



★関連過去記事


小さな命が宮本亜門さんに教えたのは、命ある限り、失うことを恐れず、精一杯愛するということ。



避難指示の解除で、居場所を失う猫たち 原発事故の被災地

昨年末に発売された、「AERA」の別冊 「NyAERA(ニャエラ)」に掲載されていた記事で、いつもご紹介している救援隊仲間のネコネコさんが引き取られた被災にゃんこたちの画像も載っています。



朝日新聞sippoより。リンクからどうぞ。


避難指示の解除で、居場所を失う猫たち 原発事故の被災地

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170226-00010001-sippo-life


♢楊シェルター犬猫支援会・春のごはん代支援のお願い♢

楊シェルター犬猫支援会さんより。


♢楊シェルター犬猫支援会・春のごはん代支援のお願い♢
http://ameblo.jp/yangshelter-inunekoshien/entry-12251415068.html

日本および韓国宛て 動物を使った農薬の毒性試験を廃止するよう求める署名

世界的動物保護団体、ヒューメインソサエティー・インターナショナル(HSI)が、日本および韓国へ宛てて立ち上げた署名です。


以下、内容を翻訳しました。




Save dogs from cruel pesticide poisoning!

http://www.thepetitionsite.com/takeaction/107/634/233/?TAP=1732


動物を使った、除草剤や昆虫忌避剤などの農薬の毒性試験は多くの国で法律によって義務付けられていますが、HSIは残酷な実験から動物たちを救うため、世界各国の政府に対して試験の要件を修正するよう働きかけてきました。


そして今、ビーグル犬に対し1年間に渡り強制給餌等で農薬を摂取させる試験を廃止させることに成功しようとしています。


この試験の科学的根拠は乏しく、米国、インド、EU、ブラジル、カナダに試験を要件としないよう説得することができました。しかし、この残酷で不必要な試験はいまだ日本および韓国において法律で義務付けられています。


1人でも多くの方に賛同いただき、両国に対してこの時代遅れの試験を廃止する世界的な動きに同調するよう求めましょう。



※署名は、名→姓→メールアドレス→国を選択→住所→郵便番号を入力し、Sign Nowをクリックして完了です。



犬猫 殺処分ゼロへ助成金 ピースウィンズ・ジャパン 全国の団体に支給

読売新聞からです。

http://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20170224-OYTNT50215.html


犬猫 殺処分ゼロへ助成金

2017年02月25日


◇PWJ 全国の団体に支給


犬の殺処分ゼロに取り組むNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)」(神石高原町)は、犬や猫の殺処分をなくすための活動を行っている全国の団体に助成金を支給する「殺処分ゼロ・チャレンジ推進助成事業」を始めた。3月15日まで受け付ける。


 PWJは昨年4月、県内で殺処分の対象となった犬の全頭引き取りを開始。東京五輪が開かれる2020年までに、全国の犬や猫の殺処分をゼロにしようと、他の団体と連携を深めることにしており、その一環として助成を行うことを決めた。


 対象は、国内で活動する民間の非営利団体。殺処分ゼロの実現を目指す普及啓発、人材育成、引き取り、譲渡などの取り組みについて、300万円を上限に助成する。17年度は5~10件程度を見込んでおり、PWJは「広島の動きを全国に広めたい」としている。


 問い合わせはPWJ(0847・89・0885)。

4月施行の「神戸市人と猫との共生に関する条例」PR 「猫の日」に動画

産経ニュースからです。

http://www.sankei.com/region/news/170223/rgn1702230007-n1.html


4月施行の「神戸市人と猫との共生に関する条例」PR 「猫の日」に動画

2017.2.23 07:06


「2(ニャン)」が3つ並ぶ「猫の日」の22日、神戸市は4月1日に施行される「神戸市人と猫との共生に関する条例」を広く知ってもらうため、PR動画の配信を始めた。市内で保護された猫約50匹が“出演”し、正しい飼い方や動物愛護事業に充てられる「ふるさと納税」を呼びかけている。


 市と、通販大手「フェリシモ」(同市中央区)で猫グッズを手がける「猫部」が共同制作した。約1分40秒の動画には、里親のもとで元気に暮らす猫や、今も譲渡先を待つ猫が登場。愛くるしい姿とともに、猫の鳴き声を合成して作った歌「幸せなら手をたたこう」が流れる、ユニークな映像に仕上がった。市のホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」で見ることができる。


 新条例は全国で初めて、野良猫の不妊・去勢手術を公費負担して推進することを盛り込んだ。市は関連事業費として、平成29年度の一般会計当初予算案に2100万円を計上した。



~転載以上~






三毛猫神戸市サイトのページ


にゃカペラKOBE!猫たちが共生条例をPRします





三毛猫関連過去記事


野良猫、公費で不妊・去勢手術 神戸市議会、全国初の条例成立




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春

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福島原発避難区域の被災動物、殺処分、毛皮、動物実験、海外の動物事情など、国内外の動物の現状について情報をアップしています。

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