有力大統領選挙候補ら「大統領に当選したら保護犬をファースト・ドッグに」(韓国)

海外ニュースでお伝えした、こちらのニュースの続報です。


保護犬をファースト・ドッグに



ハンギョレ新聞からです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170507-00027275-hankyoreh-kr


有力大統領選挙候補ら「大統領に当選したら保護犬をファースト・ドッグに」

5/7(日) 19:04配信     


保護犬出身の「ファースト・ドッグ」の大統領府入りが可視化 文在寅「偏見減らすため、『黒い犬』を」 安哲秀「大切な命が尊重される社会にする」 劉承ミン、「チンア」失った悲しみの中、ペットにする意向明らかに 沈相ジョン「前から保護犬を飼いたいと思っていた」


 保護犬を新大統領の「ファースト・ドッグ」にしようという動物保護団体とハンギョレの提案に、主要大統領候補が続々と賛同している。5日午後までに文在寅(ムン・ジェイン)、安哲秀(アン・チョルス)、劉承ミン(ユ・スンミン)、沈相ジョン(シム・サンジョン)大統領選候補が保護犬をペットにする意向を明らかにした。

 5日、共に民主党の文在寅候補陣営は、「文候補と家族は『捨て犬の“トリ”を新しい家族として迎え入れる日を楽しみにしており、トリが新しい環境で楽しく暮らせるように配慮する』と伝えた」と発表した。文候補側は「トリは全身が黒い毛で覆われた、いわゆる不細工な犬だ。偏見と差別から自由である権利は人間と動物みんなにあるという哲学と所信で、トリをファースト・ドッグとして受け入れたい」と明らかにした。文候補の家族は豊山犬の「マル」と「カム」、猫の「チンチンイ」と「ムンチ」を飼っているなど、ペットに特別な愛情を持っていることで知られる。

 ファースト・ドッグ(first dog)は大統領の家族と共に生きる伴侶犬を指す。米国では、フランクリン・ルーズベルト大統領の「ファラ」やオバマ大統領の「ボー」と「サニー」などがマスコミのスポットライトを受け、国民に親近感を与えた。大統領選挙を控えて繰り広げられる今回のキャンペーンは、新大統領が保護犬をファースト・ドッグとして迎え入れることで、生命の尊重と動物保護の意味を拡散しようという趣旨で進められている。

 「ケア」、「動物自由連帯」、「カラ」などの動物団体とハンギョレは黒い毛色のためになかなか新しい飼い主が現れない「トリ」や、食用として屠殺される直前に救助されたミックス犬(珍島犬との雑種)「ポクナム」、飼い主に放置されて後足を噛む癖を持つ「後ろ足」などの話を紹介し、保護犬の受け入れを提案した。

 正義党の沈相ジョン候補は4日、個人事情によりすぐには受け入れられないが、大統領に当選されれば人間とペットが共存する大統領府を作るという立場を伝えてきた。沈候補は「(動物団体が推薦した)3匹とも飼いたいが、1匹だけを選択すべきなら、毛の色が黒いという理由で新しい飼い主が現れないというトリを選びたい」と話した。沈候補は「違いは認めるが、差別してはならないという点をペットにも適用すべきだと思う」と付け加えた。沈候補キャンプの関係者は「沈候補は以前から保護犬をファースト・ドッグにすべきだと思っていた」と説明した。

 正しい政党の劉承ミン候補はハンギョレに何度も問い合わせ、今回の提案を最も慎重に悩んだ候補だった。10年以上育てていたヨークシャー・テリアの「チンア」が死んだ後に経験した悲しさのため、今回のキャンペーン参加を快く決められなかったが、「大統領に当選したら、保護犬をファースト・ドッグとして向かい入れ、共に生活したい」という最終的な立場を、今月3日に伝えてきた。

 チンアは2003年、劉候補の娘である劉ダムさんが医大生の従兄と共に連れてきた手術実験用の犬だった。高齢になり、歩いているうちに突然壁に頭をぶつけるなど、健康状態が悪化し、2014年に死んだ。キャンプ関係者は「チンアを思い続ける劉候補に『他の犬を飼ってみたらどうか』と提案したが、チンアに義理が立たないとして反対された」という夫人のオ・ソンヘ氏(58)の話を伝えた。劉候補のカカオトークのプロフィールにはまだチンアの写真が飾られており、劉候補は選挙遊説で子犬を見る度に、先に近づいて抱きしめる。

 国民の党の安哲秀候補も先月30日、動物保護市民団体「カラ」を訪問して「当選すれば、保護犬を飼う。(国民に)その姿を見せることで、大切な命が尊重される社会にしたい」と明らかにした。自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補側は5日午後まで立場を示していない。

 捨て犬「トリ」を保護している動物権利団体「ケア」のパク・ソヨン代表は「人にはペットが人生の一部だろうが、ペットにとっては人が人生の全てだ。家族として迎え入れるように真心と責任感、一生を共にする覚悟を持たなければならない」として、トリについて一般市民と同じ飼い主選びの審査手続きを進めると明らかにした。パク代表はまた、「犬の食用禁止に向けた公約をお願いすると共に、黒い犬トリを抱えて大韓民国のあらゆる差別と偏見をなくすことを期待する」と付け加えた。

 これまで韓国ではファースト・ドッグが大統領当選者の意思と関係なく、一方的に“プレゼント”されており、大統領退任後は、ほとんどが動物園や種犬場に送られる状況に直面した。今回のキャンペーンには、このような弊害を事前に防止し、市民たちがファースト・ドッグを推薦して一緒に面倒を見ようという意味を込めた。「カラ」のチョン・ジンギョン理事は「(ペットの)受け入れは家族を迎え入れること」だとし、「うれしい時や悲しい時、犬が老けてみすぼらしくなったり、走ってきて歓迎できなくなっても、生命が尽きる日まで本当の家族になってほしい」と要請した。

 動物自由連帯のチョ・ヒギョン代表は「候補たちが政治的効果を期待して受諾するよりは、それぞれの現状を明らかにして、慎重に迎え入れの意向を示した点も非常に印象的だった。各候補の動物公約の真摯さをうかがえる機会になるだろう」と話した。

ナム・ジョンヨン記者 (お問い合わせ
japan@hani.co.kr)



有力大統領選挙候補ら「大統領に当選したら保護犬をファースト・ドッグに」

共に民主党の文在寅候補が先月15日、ソウル上岩洞にあるドッグランでペット政策について話している=動物保護市民団体「カラ」提供



有力大統領選挙候補ら「大統領に当選したら保護犬をファースト・ドッグに」

国民の党の安哲秀候補が先月30日、動物保護団体「カラ」を訪問し、保護犬の世話をしている=共同取材団



有力大統領選挙候補ら「大統領に当選したら保護犬をファースト・ドッグに」

正義党の沈相ジョン候補が3月19日、京畿道高陽市捨て犬保護センターを訪れ、ボランティア活動を行った=正義党提供





~転載以上~



★関連過去記事


韓国の大統領最有力候補 動植物を愛する文在寅氏「命あるものは全て尊い」


韓国・動物大好き大統領候補さんにメッセージを送ろう


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海外の動物愛護ニュースまとめ 5/7

海外の動物愛護ニュース(日本語)


★【動画】衝撃!韓国の警備員が子どもの前で子猫を「生き埋め」に

http://www.recordchina.co.jp/b176358-s2-c30.html



★活気あふれる中国・延吉市の食品市場で見つけた名物「犬肉」【閲覧注意】

http://news.livedoor.com/article/detail/13004934/



★食肉処理される豚に水を与えた女性、無罪に カナダ

http://www.bbc.com/japanese/39814475



★米ユナイテッド航空で巨大ウサギが死亡 貨物室で

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170426-39715648-bbc-int



★保護犬をファースト・ドッグに(韓国) ハンギョレと動物3団体の「ファースト・ドッグ」キャンペーン   大統領選候補らに、保護犬をペットにすることを提案 実現すれば世界初の事例

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00027175-hankyoreh-kr



★薬物中毒の英ミュージシャンを猫が救う 実話映画『ボブという名の猫』

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170502-00009400-cinranet-movi




海外の動物愛護ニュース(英語)


★スポーツイベントで南アフリカに滞在中のアーノルド・シュワルツェネッガー氏。象牙問題や環境問題に声を上げるシュワ氏は、現地で48歳のゾウ「アマルラ」と交流し、自身のFBで「彼らの瞳をのぞき込めば、誰もが”象牙のためにこんな美しい動物を殺すのは一体誰だ?”と問うだろう」と発信。

http://www.onegreenplanet.org/news/arnold-schwarzenegger-message-about-ivory/


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★カナダから日本へ、毎週のように生きたまま空輸される馬刺し用の馬たち。狭いクレートに押し込まれ、およそ16~18時間大きなストレスの中で輸送される。カナダ食品検査期間は、最大36時間、餌も水も休憩もない状態での輸送を認めている。飛行機の遅延、また離着陸時の衝撃で命を落とすものも。

https://www.thedodo.com/canada-live-export-horses-japan-2376929369.html


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★米ミシガン州デトロイトにあるウェイン州立大学で行われている、犬を使った心不全に関する実験をやめるよう求める署名。装置を埋め込まれた犬たちはトレッドミルを走らされ、心不全を人為的に誘発させられる。実験の過程で死ぬものもあれば、生き延びても終了後に殺処分される。

http://www.thepetitionsite.com/takeaction/937/852/741/?TAP=1732



★保護犬と暮らしていることでも知られるジョージ&アマル・クルーニー夫妻、悪徳ブリーダーによってモハーヴェ砂漠に捨てられ、保護された9匹の犬たちに10,000ドルを寄付。

http://www.onegreenplanet.org/news/george-and-amal-clooney-help-dogs-dumped-by-breeder/

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★【イギリス】 動物愛護先進国のはずの英国では、売買される犬のうちおよそ三分の一がパピーミル出身という現実~繁殖犬たちは保護団体がレスキューしない限り用済みとして処分されることも。

https://twitter.com/koinuno_heya/status/857893009152593921



★【米フロリダ州】 ヒルズボロ郡でかなり厳しい騒音条例が成立~犬が20分以上吠え続けている場合、最高500ドルの罰金もしくは60日間の禁固刑。しかしペットショップには適用されず。

https://twitter.com/koinuno_heya/status/860064319647621120



★トランプ米大統領の義理の娘、ララ・トランプ氏、実験に利用されるビーグル犬を救う団体「ビーグル・フリーダム・プロジェクト」を支援。自身も、実験施設から救出された2匹のビーグル犬を迎えている。

http://www.onegreenplanet.org/news/lara-trump-stands-up-for-lab-beagles/


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★先日お伝えした、ダルビッシュ有投手が保護犬を迎えた件。海外ニュースでも詳しく報じられています。

https://www.thedodo.com/close-to-home/major-league-baseball-player-adopts-pit-bull


耳が垂れ下がった猫品種に繁殖停止求める声(英国)

BBCニュースからです。

http://www.bbc.com/japanese/video-39742007


アップ詳しくは、記事元の動画をご覧ください。


耳が垂れ下がった猫品種に繁殖停止求める声

2017年04月28日


耳が垂れ下がった愛くるしい猫の品種、スコティッシュ・フォールドの繁殖をやめるべきだとの声が上がっている。成長と共に関節炎にかかりやすくなるという性質があるためだ。専門家やブリーダーに話を聞いた。


~転載以上~



★参考記事


スコティッシュフォールド特有の病気「遺伝性骨形成異常症」とは


スコティッシュフォールドの知られざる先天病気を徹底調査


海外の動物愛護ニュースまとめ 4/26

海外の動物愛護ニュース(日本語)


★アフリカでも犬肉食が

https://www.facebook.com/adacmjnw/posts/741754032670185



★チンパンジーに「人身保護令」…おりから施設へ

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%83%81%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%80%8C%E4%BA%BA%E8%BA%AB%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E4%BB%A4%E3%80%8D%E2%80%A6%E3%81%8A%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%82%89%E6%96%BD%E8%A8%AD%E3%81%B8/ar-BBzNb3D



★バリ島で狂犬病撲滅のためのパイロットプログラム発足式

https://bali.keizai.biz/headline/226/



★モスルに置き去りにされたライオンとクマ、治療のためヨルダンへ

http://news.livedoor.com/article/detail/12920143/



★英首都最後のドッグレース場にピリオド、社会変化と不動産高騰で

http://www.afpbb.com/articles/-/3123185



★自然派化粧品LUSH、新市場より「買い物体験」向上に注力

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170412-00015875-forbes-bus_all



★南アフリカでサイの角の取引が合法化

http://shindenforest.blog.jp/archives/70042516.html



★韓国警察が、パトロール中に保護した犬を国内6箇所の警察署にて引き取り

https://www.facebook.com/adacmjnw/posts/742389575939964




★風船を飛ばさないで…野生動物が死にます

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27030.html



★あなたは“友だち”をお金で買いますか?ブラジル動物愛護団体による驚きの店舗施策

http://adgang.jp/2017/04/141919.html




★1日5億本、「ストローいりません」が米国で拡大中

鼻に刺さったウミガメを助ける動画で加速、海洋ごみ削減に向けた不使用運動

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/041900148/?n_cid=nbpnng_fbed



★中南米の動物虐待、ソーシャルメディアで認識高まる

http://www.afpbb.com/articles/-/3040019



★狩猟中にハンター、ナイルワニ2匹の餌食に(ジンバブエ)

https://netallica.yahoo.co.jp/news/20170425-79668380-techinq



★ホッキョクグマを閉じ込めたままでいいのか

http://news.livedoor.com/article/detail/12983029/




海外の動物愛護ニュース(英語)


★ハワイのコナ地区で、出荷前に水槽の故障で死んだと見られる約600匹の熱帯魚の死がいが見つかる。数多くの魚がショップや水族館、個人向けに取引きされているが、魚の状態に気を配らない業者も多い

https://www.thedodo.com/aquarium-trade-fish-2361244128.html




★ロシア 移動イルカショーを禁止へ

http://worldanimalnews.com/breaking-news-russia-ban-traveling-dolphin-shows-contact-zoos/



★アメリカ・カリフォルニア州バークレー 毛皮製品の販売を禁止

http://www.furfreealliance.com/city-berkeley-bans-sales-fur/



★批判を浴びているアメリカ・フロリダ州のクマの殺処分が来年まで中止に

https://www.facebook.com/BreakingWorldAnimalNews/photos/a.185024011675613.1073741827.185006835010664/760510547460287/?type=3&theater



★【イギリス】 生まれた子犬を勝手に断尾した男~不要な苦しみを与えたとして動物虐待の罪で有罪に。日本では同様の行為がなぜか野放し

https://twitter.com/koinuno_heya/status/852094630342651904



★【イギリス】 毛皮といったら逆に売れない!~本物の毛皮(ファー)を偽の毛皮(フェイクファー)と偽って販売しているケースが頻発中。犠牲になっているのはタヌキ、ミンク、そして猫

https://twitter.com/konekono_heya/status/851721992592125952


※リアルファーをフェイクと偽って販売することをやめるよう求める署名です。

Stop selling real fur labelled as 'faux fur' in the UK!



★英スコットランド労働党 パピーミル対策を含む動物保護計画を発表

http://worldanimalnews.com/the-scottish-labour-party-pledges-to-end-puppy-farming-in-new-animal-welfare-plan/



★【中国】 夜間市場で売られる子犬とそれを見守る母犬~杭州市で日常的に見られる光景。

https://twitter.com/koinuno_heya/status/854999139527958528




★【ワシントン】 犬を屋外に係留するときの禁止事項を定めたテザリング法が成立~長時間放置、重い鎖、体を傷つけるような首輪などが禁止される。動物統制局員の介入権限も増加

https://twitter.com/koinuno_heya/status/854997653616173056



★中国本土最大の航空会社「中国南方航空」が、フカヒレの輸送を禁止

https://www.facebook.com/BreakingWorldAnimalNews/photos/a.185024011675613.1073741827.185006835010664/761069907404351/?type=3&theater



★グアテマラ サーカスにおける野生動物の使用を禁止

http://worldanimalnews.com/victory-guatemala-bans-use-wild-animals-circuses/



★韓国 ソウル大公園で飼育されている2頭のイルカが、20年ぶりに故郷の海へ放されることに。ソウルのパク・ウォンスン市長が、和歌山県太地町のイルカ漁についてのドキュメンタリー映画「ザ・コーブ」を観たことが決定の背景に

http://worldanimalnews.com/victory-two-dolphins-south-korea-freed/





ニューヨーカーに浸透するCruelty Freeという選択

Wedgeからです。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9347


ニューヨーカーに浸透するCruelty Freeという選択

2017年4月17日


4月5日から16日まで、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンシアターで、「Circus 1903 The Golden Age of Circus」というサーカス団が、公演を行った。一見なんの変哲もない、昔ながらのこのサーカス団に、実はある秘密が隠されていたのである。


サーカスの勝ち組と負け組み

(iStock)


 サーカスといえば、このところ世界中でシルク・ドゥ・ソレイユが独り勝ち状態である。カナダのモントリオールに拠点をおくこのサーカス団は、そのプロダクションの独創性、テーマに合わせたコスチュームデザインとオリジナル音楽を作い、総合舞台芸術として、サーカス界のみならず世界中のエンタテイメント業界に影響を与えた。


 その一方で、歴史のあったリングリング・ブラザーズ、バーナム&ベイリーサーカスは、今年を最後に幕を閉じると宣言。ビッグアップルサーカスも、昨シーズンを最後に倒産してしまった。


 その理由の1つは、ここ10年ほどで動物愛護に対する社会の概念が大きく変わってきたことである。


インターネットが変えた動物愛護の概念

 私自身、子供のころは、サーカスでトラやゾウが出てくると、喜んで見たものである。タイでゾウの背中に乗せてもらったこともある。


 本来は人間に懐かない野生の動物が芸をするということがただただ珍しく、舞台裏で何が行われているのか深く考えてみたこともなかった。


 日本で先人、宮沢賢治が「オッペルと象」を書いたのは今から90年ほども前のこと。だが世界中で動物に対する概念が変わってきたのは、インターネットの普及のためである。YouTubeなどで誰でも簡単に、世界各国の様々な映像をシェアできる時代になった。動物たちは人間が本来考えていたよりもずっと賢く、社会性も感情もあることもわかってきた。


 同時にこうしたサーカスや大道芸の野生動物たちの多くは、棘のついた足環などで肉体的拘束をされ、言うことを聞かないと鞭で打たれたり餌をもらえないなどの虐待を受けながらトレーニングされていく。普段は狭い鉄の檻に閉じ込められっぱなし、という現状が、映像を通して社会で広く知られるようになってしまった。都合の悪い舞台裏を隠しておくことが難しい時代になったのである。


 サーカスの動物の全てがそういう扱いを受けているわけではないかもしれないが、人々は以前のように無邪気に動物を使ったエンタテイメントを楽しめなくなってしまった。

 リングリング・ブラザーズも多くの動物愛護団体とその支持者たちの署名運動などに押され、1年前にゾウを全て引退させてサンクチュアリ施設に移した。その後、チケットの販売が落ちたことを理由に、今年で幕を閉じることとなった。


 そんな世相の中で、動物を使わないで人々を楽しませるシルク・ドゥ・ソレイユの誕生は、とてもタイムリーで時勢にフィットしていたのだと思う。


等身大のゾウの操り人形

 さて話は冒頭に戻り、娯楽には事欠かないニューヨークで、なぜこのサーカス「Circus 1903 The Golden Age of Circus」が注目を集めたのか。


 オールドファッションな雰囲気を売り物にしたこのサーカス団で、注目されているのは実物大のゾウの操り人形が登場することである。


 ブロードウェイで大ヒットし、後に映画化もされた「War Horse」で登場した、精巧で洒落た馬の操り人形を制作したシグニフィカンド・オブジェクトの作品で、成獣と小ゾウの二匹が登場。動物愛護団体たちから、「生き物を使わなくても面白いサーカスは成り立つことの見本」と絶賛されている。


 アクロバット類などはごく普通のサーカスだったが、このゾウの精巧なパペット人形は、一見の価値アリだった。


変化してきた動物愛護の精神

 日本で「動物愛護」は、未だに微妙なテーマである。先をたどっていけば、必ず日本の捕鯨とイルカ漁にたどり着くからだ。


 だが自分は毛皮のコートを着て、血のしたたるステーキを食べながら「イルカを殺す野蛮な日本に行きたくない」とミュージシャンが発言し、大反感をかった70年代、80年代初頭から、欧米社会は大分進化した。


 ニューヨーカーの間では、一人ひとりが自分自身の中で何を選択していくのか、という動物愛護精神が高まってきたのである。


 たとえば同じ犬を飼うのなら、Puppy Millと呼ばれる劣悪な環境で繁殖させる商業ブリーダーから提供されるペットショップのものではなく、動物保護団体のところから引き取る、というようなことから、日々の食卓で肉の消費量を少しでも減らそうと意識するなど、些細なことだ。


Cruelty Free という表現

 こうした現代社会のキーワードはCruelty Free(クルエルティフリー)である。

 「残酷ではない」という意味で、たとえば化粧品や洗剤など、動物実験を実行していないメーカーの商品につけられるマークがあり、一般のスーパーなどの店頭から消費者自身が気軽に選択できる。


 同じ卵を買うのでも、ブロイラーのものではなく、ニワトリが歩ける環境で育てたものにはCage Freeのマークがついている。


 肉類などでも、工場ではなく昔の農場のような環境で育て、必要以上に苦しめないように処理を行う業者にはCertified Humane(人道的認定印)を商品につけることが認められ、消費者が選べるようになっている。


 バッグや靴などもCruelty FreeあるいはVeganなどを掲げて、人工革のみを使用しているメーカーもあり、こうしたVegan商品がじわじわと人気をあげてきている。


 過激な動物愛護団体のように、何でもかんでもダメ! というのではなく、「惨くない選択があるのなら、できる範囲でそちらを選ぼう」というレベルのマイルドな動物愛護精神が、ニューヨーカーの間では日常生活に浸透しつつあるのだ。


個人ができる範囲での選択

 菜食主義にはなれないけれど、カバンや靴は本皮でなくてもいい。


 同じ洗剤を買うのなら、動物実験を実行していないメーカーのものにする。毛皮やダウンは本物ではなくても、化繊で十分。このように、個人の意識レベルに合わせて選択できるのが、ニューヨークでは当たり前になりつつある。


 その意味では、本物のゾウではなく、等身大の操り人形のゾウが出演するサーカスを見に行く、というのも立派なCruelty Freeの選択である。


 大声でヒステリックに主張をする動物保護団体は、日本人気質にはちょっと合わない。だがこうしたさりげないCruelty Free主義ならば、おそらく日本社会にも徐々に浸透していくのではないだろうか。


 動物実験をしていないメーカーの商品は日本にも少なからずあるのだが、一目でわかるようにはなっていない。そのあたりを供給する側が、もう少し消費者側に選択肢を与えてくれても良いのではないだろうか。



~転載以上~



個々の意識レベルに合わせて選択する。一度にすべては無理でも、減らせる犠牲は減らしていく。残酷でない選択があるならそちらを選ぶ。皆が日常生活の中でさりげなく心がける、そんな社会になっていけたらいいですね。


また、消費者の意識が高まることで、メーカー側も素材の表示や実験の有無など明確にし、犠牲のない商品が選ばれやすくなるように、そして残酷でない点がセールスポイントになるような社会になればいいなと思います。



記事冒頭で紹介されていた、ゾウの精巧なパペット人形を使ったサーカスの公式サイトはこちら。


Circus 1903




以下は動画です。ゾウの人形、ダイナミックですねゾウ








プロフィール

春

Author:春
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福島原発避難区域の被災動物、殺処分、毛皮、動物実験、海外の動物事情など、国内外の動物の現状について情報をアップしています。

人間の都合で虐げられている動物たちのことを1人でも多くの人に知ってほしい、声を上げてほしい、そして動物達へのやさしさの輪が広がればと思います。

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17才の女王様猫と4才児の母。

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